2014年03月10日

うど逃走中!2014

うど逃走中!20143月9日、前日の小春日和から一転して北風が砂ぼこりを巻き上げる小学校のグラウンドで、年に一度の一大イベント、地域の子ども達の「勇気」と「友情」、そして「危険回避能力」を伴った「知恵」が試される『うど逃走中!2014リターンズ』が開催されました。
地区内にある20もの単位子ども会から我こそは!と名乗りを挙げた勇者は247名。
それぞれに役割のあるお母さんスタッフが40名。
酔ったついでに地域から担ぎ出された大人達を含めれば、かなりの人達が関わるイベントになりました。

うど逃走中!2014

制限時間60分の熱い戦いが今年もやってきました。
うど逃走中!2014要はあのテレビ番組「逃走中!」のパクリ企画で、子ども相手に地域の大人が追いかけまくる、いわゆるオニごっこです。
前回大会では、ギャラリーを装い観覧席に紛れ込む子どもや、捕まったはずの子ども達が脱獄したり、物陰に隠れたまま60分間を静かにしのぐ、「勇敢」とはとても言い難い知能犯10数名に逃げ切られ、企画した大人達が苦水を飲む結果に終わってしまったことを受け、オトナゲなくガンジガラメの鉄のルールを引っさげて挑む大会となりました。

たかだか1時間。
オトナと子どもがオニごっこをしてナニがオモシロイのか?と思われるかも知れませんが、コレが意外にもオモシロいんです。
ウワサを聞きつけ、他地区の子ども会の皆さんや、行政の方たちも見学に来ていました。
うど逃走中!2014
幼少時代に絶対通ってきたオニごっこを知る大人達と、オニごっこを知らないかもしれない子ども達が、ホンキで追いかけ逃げまくる様は、私達が経験してきた呑気なオニごっこの比ではなく、悲鳴続出!けが人多数!小学校を取り囲む塀越しに覗き込む立ち見のギャラリーまで現れれば、子ども会のイベントの域を越えているようにも思います。

グラウンドに集結した247名の子ども達にルールが説明され、準備が整った会場に3台のクルマに分乗した18名のハンターと呼ばれる大人のオニが到着します。

うど逃走中!2014黒いスーツに黒いサングラス。
早くも会場には悲鳴が響き渡ります。
まずは8人のハンターが「ハンターBOX」と呼ばれる箱の中にスタンバイし、その瞬間を待ちます。
選抜された5人の子ども達が、スタートの合図となるバズーカ砲を1人ずつ順番に発射します。
6本用意されたバズーカ砲の中から任意に選んで発射するのですが、空砲の場合はハンターBOXから1メートルずつ遠ざかることができます。
うど逃走中!20141人目、空砲。
2人目、空砲。
3人目、空砲。
4人目、空砲。
5人目、やっぱり空砲。。。

優位な立場となった子ども達に、「一生懸命作ったのに・・・」とマイク越しにブツブツ言いながら栗チャンが最後のバズーカを爆発音とともに発射すると、250人ものカタマリが一斉に走り出し、いよいよゲームスタートです。
ハンターもカタマリめがけて走り出します。

お断りしておきますが、現役の小学生を相手に追い掛けるハンターは、そこらのオッサンです。
うど逃走中!2014必ずしもマラソン大会出場を趣味にしていたり、スポーツクラブで日々鍛え上げたアスリートなどはいません。
子ども達のお父さんだったり、ジャンケンに負けた酔っ払いです。
従って、本部席で待機するハンターたちには「今日の目標は、ゲロ吐くまで!です」とハッパをかけます。
ほどなくして、追い疲れたハンターが「オェオェ」言いながら本部席に戻り、新鮮なハンターと交代しちゃうわけですが、20分を過ぎた頃には新鮮なハンターなど1人もいなくて、交代したくて本部に向かってくるハンターがいると、みんな下を向いて、先生に当てられたくない子どものように、わかりやすく参加拒否行動に出ます。
うど逃走中!2014早い時間にできるだけたくさんの子ども達を捕まえてしまわないと、体力も気力も萎えたハンターに勝ち目はありません。
開始から30分で一旦ゲームをストップし、給水休憩。
インペルダウンと名付けた牢屋には、まだまだ子ども達の姿は多いようには見えません。
目を白黒させながらガブガブとペットボトルを口から離さないダメダメハンターたちの情けない姿は、紹介を控えさせていただきます。

うど逃走中!2014ホンキホンキとは言っても、そこは私達も大人。
参加者の人数を受付時に把握していて、投獄者数を差し引いてグラウンドで戦い続ける子どもの人数を算出しちゃう仕組みです。
60分間、見事逃げ切れた子どもには賞品が用意されていて、勇者として讃えるシナリオです。
用意された賞品は15個。
せっかく用意したのですから、残り15人になったところでハンターの本気度をコントロールする作戦でした。

残り15分。
うど逃走中!2014本部に届く無線では「残り10名!」なのですが、どう見てもグラウンドを走り回る子どもたちはもっとたくさんに見えます。
子ども達は物陰に隠れていることも予想され、16人以上が逃げ切 ってしまえば賞品が足りませんし、仮に後日賞品を渡しますと言えるほど予算的な余裕もありません。
となれば、せめて見えてる子ども達だけでも減らすしかありません。
「ハンターのみなさん!ヤッチャッてください!」と、子ども達にはナイショでハンターを増員投入し、片っ端から捕まえタイムアップ!

うど逃走中!201460分の戦いが終わり、グラウンド上には子どもの姿は見えません。

「隠れている人は出てきてください」
「・・・」

栗チャンが呼び掛けるも勇者は現れず、まさかまさかの全滅させちゃいました。

うど逃走中!2014行き場を失った賞品は「腐るモンではない」らしいのですが、アレほど綿密な打合せを重ねたのに、ドコでどう間違ったのか、関わった多くの大人達は呆然としていました。
不完全燃焼気味の大人達の一方で、子ども達が「40分も残れたのは新記録だ!」とか「絶対来年は逃げ切ってやる!」と決意しているのを聞けば「コレはコレでアリか・・・」と救われる思いですが、青い顔をして「ら・来年もあるんスか?」とヘコタレるハンターのみなさんは、きっとその日にだけ重要な予定が入っちゃう見込みです。
腕に(足に?)覚えのある大人の皆さんの立候補を歓迎します。

カメラ片手に走り回った私のヒザは現在爆笑中です。
 

            



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