2014年10月28日
クチの悪いオンナ
「はるさんて、食べ物でキライなものってあります?」
「クチの悪いオンナ」
「・・・」
40近いオトコが梅干しを食べられないことで始まった小学生並みの話題です。
釣り好きのクセに、生臭いからと魚が食べられないオトコが参戦すれば、熱帯魚かも知れないからと、白身魚が食べられないオトコも登場し、ピーマンにニンジン、トマトと、小学生どころか幼稚園児並みの会話に発展します。
私が虹に登れて、雲が食べられると思っていた幼少の頃、家族で囲んだ食卓で、うっかり「これキライ・・・」なんて言おうモンなら、翌日も、その翌日も、そのまた翌日だって、好きになるまで黙って食卓に並ぶ恐怖の食材に、食べ物を「キライ!」と言える人達がうらやましくて憧れたこともありました。
亡き母の教えでは「マズいモノを食べさせたくて作ってる人はいない」とのことでしたが、「おいしく作る努力をしろよ!」と言って食らった往復ビンタのせいか、「皿に乗っているものはナンでも食べる」習慣が身についています。
そのおかげで、焼きサンマに添えられるレモンのカケラも、刺身と一緒に出てくる細切りダイコンも残さず食べます。
アンジーは、ムスコくんから「ナンだ!このチャーハンは!?」と、プロが作るパラパラチャーハンと比べられて撃沈するのかと思いきや、「腕はプロ級なのに静岡ガスの火力が・・・」と、プロ並の減らず口で乗り切っているようです。
若い頃に友人たちと行った旅行では、見事な舟盛りに添えられた「菊」だか「たんぽぽ」だかを食べてしまい、仲居さんに「たべちゃったのぉ?苦かったデショ!?」と言われ、「食えないモン、皿に乗っけるな!」とヒトモンチャクしたことさえあります。
それからは、「不審物」を発見した際は、「これ食べれますか?」と大人の対応ができるようになりましたが、「酒菜屋 IKEGAMI」の小さめに切ったトリナンコツのカラアゲに、台湾風とか言って「これでもか!」と、まぶされた輪切りの赤唐辛子を、汗を噴き出し辛さに耐えながら食べていると、「ソレ食わないだろ!」と、マスターにたしなめられ、未だに食べてイイモノなのか、味付けや彩りなのかの区別がつかないありさまです。
私と同世代の友人も、「今さら食べなくても元気でいられる」とナルホド理論を唱えますが、器用にチャーハンからみじん切りのタマネギだけをピックアップする様子は、スゴイ技術であると共に、目を覆いたくなるような光景でもあります。
なぜチャーハンを頼む時に、「タマネギを抜いてください」と言えないのかと聞けば、料理人に申し訳ないのだそうですが、食い終わった皿に10グラムほどのタマネギだけが残ってる方が失礼だとは思わないようです。
そういう人達に、ピーマンのおいしさやレバーの風味をノドを枯らして伝えたところで、ナンの得にもならないのなら「おいしさを知らないまま残念なキモチで生きろ」と思いますが、きっと「残念じゃない」と思ってるに違いありません。
私達の頃とはずいぶん食生活も変わり、どれほどの効果があるのか不足気味の栄養を補うサプリメントなんかも手を変え品を変え、分量を調整したり30分以内に電話をすれば半額で手に入る時代になりました。
レモン50個分のビタミンCを、おいしさを知らずに補給するのなら、レモンを味わえる自分で良かったと、母に感謝する今日この頃です。
「クチの悪いオンナ」
「・・・」
40近いオトコが梅干しを食べられないことで始まった小学生並みの話題です。
釣り好きのクセに、生臭いからと魚が食べられないオトコが参戦すれば、熱帯魚かも知れないからと、白身魚が食べられないオトコも登場し、ピーマンにニンジン、トマトと、小学生どころか幼稚園児並みの会話に発展します。
私が虹に登れて、雲が食べられると思っていた幼少の頃、家族で囲んだ食卓で、うっかり「これキライ・・・」なんて言おうモンなら、翌日も、その翌日も、そのまた翌日だって、好きになるまで黙って食卓に並ぶ恐怖の食材に、食べ物を「キライ!」と言える人達がうらやましくて憧れたこともありました。
亡き母の教えでは「マズいモノを食べさせたくて作ってる人はいない」とのことでしたが、「おいしく作る努力をしろよ!」と言って食らった往復ビンタのせいか、「皿に乗っているものはナンでも食べる」習慣が身についています。
そのおかげで、焼きサンマに添えられるレモンのカケラも、刺身と一緒に出てくる細切りダイコンも残さず食べます。
アンジーは、ムスコくんから「ナンだ!このチャーハンは!?」と、プロが作るパラパラチャーハンと比べられて撃沈するのかと思いきや、「腕はプロ級なのに静岡ガスの火力が・・・」と、プロ並の減らず口で乗り切っているようです。
若い頃に友人たちと行った旅行では、見事な舟盛りに添えられた「菊」だか「たんぽぽ」だかを食べてしまい、仲居さんに「たべちゃったのぉ?苦かったデショ!?」と言われ、「食えないモン、皿に乗っけるな!」とヒトモンチャクしたことさえあります。
それからは、「不審物」を発見した際は、「これ食べれますか?」と大人の対応ができるようになりましたが、「酒菜屋 IKEGAMI」の小さめに切ったトリナンコツのカラアゲに、台湾風とか言って「これでもか!」と、まぶされた輪切りの赤唐辛子を、汗を噴き出し辛さに耐えながら食べていると、「ソレ食わないだろ!」と、マスターにたしなめられ、未だに食べてイイモノなのか、味付けや彩りなのかの区別がつかないありさまです。
私と同世代の友人も、「今さら食べなくても元気でいられる」とナルホド理論を唱えますが、器用にチャーハンからみじん切りのタマネギだけをピックアップする様子は、スゴイ技術であると共に、目を覆いたくなるような光景でもあります。
なぜチャーハンを頼む時に、「タマネギを抜いてください」と言えないのかと聞けば、料理人に申し訳ないのだそうですが、食い終わった皿に10グラムほどのタマネギだけが残ってる方が失礼だとは思わないようです。
そういう人達に、ピーマンのおいしさやレバーの風味をノドを枯らして伝えたところで、ナンの得にもならないのなら「おいしさを知らないまま残念なキモチで生きろ」と思いますが、きっと「残念じゃない」と思ってるに違いありません。
私達の頃とはずいぶん食生活も変わり、どれほどの効果があるのか不足気味の栄養を補うサプリメントなんかも手を変え品を変え、分量を調整したり30分以内に電話をすれば半額で手に入る時代になりました。
レモン50個分のビタミンCを、おいしさを知らずに補給するのなら、レモンを味わえる自分で良かったと、母に感謝する今日この頃です。
Posted by Nori at 19:34│Comments(0)
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