2013年09月13日

ヒーフーミーヨー

ヒーフーミーヨーお昼過ぎに納品から戻り、駐車場にクルマを入れていると、見覚えのあるオジさんがコチラを見てニコニコしていました。
この人はコメ屋のオジさんで、私が思うに、真顔が笑顔なので「葬式に出れないだろ」と思えるほど年中ニコニコしているように見えるオジさんです。

「こんちは、元気?」
「元気だけどサァー、タスケテェ~」

どうみても助けて欲しい顔には見えませんが、そう言っている以上、助けて欲しいんでしょう。

ヒーフーミーヨー「ヤだね!ナンでオレが助けなきゃなんないんだ!ドけよ!じじぃっ!」と汚い言葉を使って一度でいいから怒った顔を見てみたいところですが、「どした?」と言うと、敬老の日のプレゼント用のコメを運ぶのを手伝って欲しいとのこと。
自治会長である父が発注したものらしく、我が家の倉庫へ運び込むらしいデス。

配付の際には、手分けをして配付するんでしょうから、「自治会館じゃなくていいのか?」と聞くと「ココって言われた」と、たぶんこのコメの1袋は自分チに届くであろうオジさんが笑っています。いや、答えました。

ヒーフーミーヨー運んできた軽トラを覗き込むと、山と積まれた5キロの米。
「これ、全部?」
「ぜんぶ(笑)」
今更ながら、こんなにウチの町内は老人だらけなのかと思えるほどのコメの山は、129袋あるんだと言います。

「フェ~!1トンの半分以上ジャン!」
「コメはカラダにいい(笑)」


ヒーフーミーヨー一気に下がったモチベーションですが、夕方になってもまだ運び続けているオジさんの姿を想像すれば、見殺しにするわけにはいきません。
涼しくなったとはいえ、まだまだちょっと動けば汗ばむ陽気に、その辺で倒れられていてもアトアジも悪そうなので、「嫌々手伝ってやるよ」と覚悟を決めました。
運び始めてすぐ汗は噴き出します。
私4袋、笑ってる人2袋のナンとも不公平なピストン輸送は繰り返えされ、ツルツルすべるビニール入りのコメをオジさんは何度も落としちゃうモンですから、私の方が運ぶ回数が必然的に増えてしまいます。

「コメ屋だろ!しっかりしろ!」
「コメ屋・・・長くヤリ過ぎた。。。(笑)(笑)(笑)」

ヒーフーミーヨー思いがけず引き受けた作業は30分ほどで終了しました。

感謝のキモチを表現する際にはピッタリの笑顔で、「ありがとありがと」と言われれば、謎の笑顔にダマされているかも知れないと思いつつもイヤなカンジはしません。

オジさんはそのまま帰ろうとするので、「チョッチョッチョッチョ」「数えなくてもいいのか?」と、関わった以上1袋でも足りなきゃ、真っ先に疑われるであろう自分自身の自己防衛本能が働きます。

「だいじょうぶ、ちゃんとあるから(笑)」というオジさんを説き伏せ、「数えるくらい自分でやれよ」と言う私に従ったオジさんは歌うように数え始めました。

「ニッキヨッキムッキヤッキトー♪(2・4・6・8・10)」

ヒーフーミーヨーふたつずつ数えているのですが、私は「ニーシーローハートー♪」と覚えています。
さすがに私たちが覚えた数え方の方が最新バージョンなので、早く数えることができます。

ヒーフーミーヨー一方、オジさんのはテンポを刻むように数えるので、ゆっくりゆっくり確実なのですが、時代のスピードには間違いなくついていけないスピードに見えます。
「イチニサンシ・・・」ではなく、「ヒーフーミーヨー・・・(1・2・3・4・・・)」と数えることに何の意味があったかもわかりませんが、それを選んできた時代の皆さんの「ニッキヨッキムッキ・・・」はコッケイに見えながら、なんだか懐かしいニオイを感じました。


ヒーフーミーヨーオイワさんだって、イチマ~イ、ニマ~イと数えられるのに、ひーふーみ・・・

!!!

あのぉ、これって方言だったんでしょうか?
また眠れなくなりそうです。

高齢のコメ屋を助けました。
オジさんが帰ってから数時間が経っています。

いまだに御礼のコメが届きません。。。



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