2015年06月13日

ワルイコト

セクハラにパワハラ、モラハラにマタハラなんて聞こえれば、もはや何の事やらさっぱりわかりませんが、セクハラ被害を訴えた事で会社側からイヤガラセを受けることをセカンド・ハラスメント(二次被害)なんて言うんだそうです。
八ヶ岳に向かう道中のトイレのない場所で、突然モヨオシテしまい、同乗者に断るスキを与える事なく、爽やかな風の吹く高原に座り込むのを「ノハラ」と言うかどうかは知りませんが、相手が笑い飛ばしてくれなければ、訴えられるかどうかは紙一重です。
ちなみに私の車にトイレットペーパーと大きめのフタつきの空き缶が常備されているのは原則的に「ノハラ」を避けるためです。
どっこも悪くないのに、正露丸を日々飲む習慣も同じ理由です。

人間同志のトラブルを避けるために、会話を録音したり、隠しカメラや防犯カメラで撮影しちゃったり、せちがらい時代になりました。
ご主人のシッポをつかもうと、住んでいる家の中にさえ監視の目が設置されているらしいですから、お心当たりの方はすぐにでも小さなレンズの捜索をしたほうがいいでしょう。
それでも防犯カメラなどの普及で、事件解決に結びつくケースも多く、言い逃れのできない証拠の存在が多少なりとも犯罪の抑止力になっていればいいのですが、ネットやテレビに映し出される数々の映像を見る限り、どれほどの効果があるのかは良くわかりません。

障害者施設で職員が障害者に暴言を吐いたり手を上げたりして逮捕されたと連日その映像が映し出されています。
目に余る同僚?の言動を見かねた人による隠し撮りらしいのですが、殴っている本人にインタビューをしたところキッパリ「そんなことはない!」と言いつつも。例の動画を見せられた途端しどろもどろで、結局逮捕に結びついていきます。
もちろん逮捕された人がいる以上悪い行為である事は明らかですが、チョットマッテチョットマッテオニーサン!(これもナニが面白いのかさっぱりわかりませんが、イッパツ屋の香りがします)、私がとっても元気な高校時代に見て体験してきた「教え」の中には、パーではなくグーでしたし、先生の虫の居所によっては、机や椅子も宙を舞いました。
もっともっとナマナマしくわかりやすい言葉で人格を否定され、必要ならば竹刀や傘さえも「2度としません!」を引き出すための道具になる事も、気絶する直前の記憶として残っています。
教育現場の中での「教え」であった以上、「幻覚」だったと理解するようにしていますが、万一現実だとしたら「死刑」を免れる事はできそうにありません。
そんな先生たちも歳を取り、都合の悪い事を忘れるワザを身につけたようで、「そんなことあったかなぁ・・・」と、先日スーパーで買い物中の先生は少し小さくなったように見えました。

「手を上げるのは悪い事」、「叩くならオシリにしなさい」なんて時代もありましたが、今はお父さんもお母さんも天使並みに優しい時代で、深夜に外出しようがソレが日常になっているようなのに、いざ事件に巻き込まれれば「イイ子でした・・・」と耳を疑います。

ムスメ1号が「ウソ」を覚え始めた頃、泣叫ぶムスメをヒモでしばって、「ムスメが壊れちゃう!」と必死に止めるママを制して押し入れに閉じ込めた私もまた「地球追放の刑」でしょう。

「ワルイコト」の定義がずいぶん変わったように感じるのは私だけなんでしょうか。。。        


Posted by Nori at 18:29Comments(0)独り言

2015年06月10日

規制

年金情報漏えい問題が話題になっているようです。
相変わらずアトからアトから修正情報が報道されたりしていますが、修正すればソレでオシマイなわけで、知っていたのにコトの重要さがわからない大臣さんも「国民が不安にならないように・・・」などと1ヶ月近くも発表が遅れた理由を真顔で説明しちゃったりしています。

情報漏れが確認されれば、通知が届くそう。。。125万件・・・。
皆さんからの問い合わせには1000人体制のオペレーターが配置されたとか。

そんな余分なカネがあるのなら、支給額も減らさずに何とかなりそうな気もしますし、支給開始年齢だって生きてるウチにお願いしたいところです。
通知が届いた人達は、年金番号を変更したりするようですが、年金を消しちゃう職員の皆さんにちゃんとできるんでしょうか。
まさか、「通知したのに届け出がないから・・・」なんて理由で、私達が詐欺られるのを涼しい顔して見てるんじゃないでしょうね。
漏らすだけ漏らしておいて、紙オムツのコマーシャル並に「スッキリ元気に健やかに」他人事のように生きてるんじゃないでしょうね。
どんなにクレームがきたって、「多い日も安心!」的な。

「布のオムツじゃないといつまで経ってもオムツが取れない!」なんてムスメたちが赤ちゃんの頃によく母が言っていました。
誰も辛い思いをしないんですから、この団体の皆さんのオムツはずっと取れないんでしょう。

機構のマークも輪郭だけで中身の無いハリボテに見えるのは気のせいなんでしょうか。

私達の住む世界で、お客さまから預かった大事な情報を落としたなんてコトになれば、ただでは済まないはず。
いっそ預けた年金を全額返してもらって、使い終わっちゃったら生活保護ってのもありかも・・・と冗談抜きに考えます。

これだけの騒ぎになって、罰せられる人がいないんですから、私達はもっと怒っていいんじゃないんですか?

日本中のアチコチでドローンが落ちまくる中、ホンモノのオスプレイが落ちてしまって死傷者も出たなんてニュースもありました。

官邸屋上あたりにドローンが落ちれば、プライドを傷つけられたエライ人達は、躍起になって「即規制を!」と迅速な対応を図るようですが、何人もの人の命を奪っちゃってるオスプレイには「安全を疑う余地はない!」と、素人ながらどうにもフに落ちません。

善光寺だか、国会周辺だか、三社祭だかで「飛ばそうとしていた」といわれるオモチャ好きの少年は逮捕されちゃうのに、安全なオスプレイが落ちて死傷者が出ているというのに逮捕者がいないのも不思議な話しで・・・
そのオスプレイはルールも守らず我が物顔で人間のアタマの上で訓練中とか・・・
仮免が取れるまではゴーカート場を大きくしたようなコースをグルグルまわり、決して人をひき殺さない環境下で普通免許の取得のために練習してきた私達とは、どうやら違うらしくて・・・。
余談ですが、ウチの近くの自動車学校にはオネエ系の教官がいるらしく、「アナタの左折ってブスねぇ」とか、「S字クランクってウズかなぁ~い?」とか、最近まで通っていた知人が爆笑しながら教えてくれました。

私の少年時代には「ラジコンヘリ」が欲しくて欲しくて、親に泣きついたものですが、少年の夢が叶う事もなく、そのまま大人になった今、手が届きそうで操作も簡単だといわれる文明の利器の出現にワクワクしていたら、規制だナンだとドッチラケです。

不景気だからこそ少しでも出費を減らそうと、苦渋の決断でちっちゃな軽自動車を選べば、案外売れ行きが好調で、「みんなが買うなら税金上げちゃおう!」と自動車税もとっても簡単に上がっちゃうし、企業努力の末に誕生した第3のビールもそんなカンジのようで、こうなったら「みりん」で酔える体質に改善していくしかなさそうです。

「ネクタイは政治家がウソをつかないように首を締めるモンだ」と国民に愛されつつ引退していったドコぞの大統領さんは任期期間中ネクタイを締める事はなかったそうですが、先日の静岡市長選に立候補した陣営からは選挙違反で逮捕者が出ている始末。
当選はできなかったものの、市民の幸せを声高にうたってこのありさまでは、ナニに1票を投じればいいのかさっぱりわかりません。

負担を強いられている沖縄の問題も、本土からも声が上がり始めたと報じられていましたが、聞けば聞くほど戦争ができる国になっていると感じてしまうのはテレビの見過ぎなんでしょうか。

「え?また?」と毎日違う殺人事件が起こる日本ですから、イイ戦闘員がたくさんいるじゃん!とよもや思ってはいないんでしょうが、国内が殺伐としている中、世界平和も空々しく聞こえてしまいます。

「規制!規制!」と私達の生活を「マイナンバー」とかで丸裸にしてしまう作戦も反発を食らいながらも進行中とか。
聞けば、スイーツ大ブームとなれば「砂糖」も増税の対象になりそうだとか。

「規制」じゃなくて「寄生」でしょ?議員さん!?

議員さんたちが率先して丸裸になるために、GPS内蔵の議員バッジにしようなんて声は挙がりそうにありませんね。           


Posted by Nori at 19:48Comments(2)独り言

2015年06月09日

爾今

私は同世代よりも先輩・・・特に60歳代の先輩たちと酒席を共にさせていただく機会が多く、先日も60代後半のご夫婦(もう70代に突入しているかも知れません)と久しぶりにお会いし、私のバカバカしい話しと御夫妻の経験を元にした深いお話を聞かせていただきました。
こういう席でお会いする先輩たちのお話の中には、時にビッグマウス過ぎてヤンなっちゃう事もなくはありませんが、そういう先輩たちとは不思議とそのうち会えなくなります。
今回お会いした先輩は、弟さんに公私に渡り可愛がっていただいているご縁があり、何度となくお会いしているウチに親しくさせていただいているのですが、完全に私のコトを思い出すまでには少々時間がかかるので、いつも取っ掛かりは「あの時コーだった」「そんな話しをしましたよね?」・・・と、思い出をひも解くところから始まるのが残念といえば残念なのですが、印象づけられない私の未熟さなんでしょう。
いやいや、御夫妻のリクエストにより酒席にご招待いただいた事もあるわけで、そろそろ思い出しにくいお年頃なのかも知れません。

酔った席なので、モノゴトを思い出せない理由もアレコレともっともらしい言い訳で重ねますが、そんな話しの流れから本日のテーマに結びつく話しが展開されました。

「オレが好きな言葉の中にジコンって言葉がある・・・」
「え?ジコン・・・?」
「そうジコン・・・」

隣のオクサマも「また始まった・・・」みたいな顔をしながら寝ています・・・うなづいています。
ワルいクセで、手元のスマホで「ジコン」の意味を調べつつ、酔って忘れないように「メモ」をします。

「爾今」
「難しい字じゃないですかぁ!書く事もできないのに好きな言葉にするなんてインチキじゃないですかぁ」

話しは常に脱線方向なのですが、書けなくても好きは好きらしいことを力説します。

【爾今・・・今からのち。以後。】

類語には先々とか、先行き、後来、未来、行く先・・・ナンてのがあるらしく、「将来」とか言ってくれればわかりやすいのですが、「爾今」が選ばれればほかの言葉が安っぽく感じます。
おっしゃっている事は要するに「過ぎた事をすべて受け入れ、経験を活かし今後の自分の成長に代える」と、憲法9条並の拡大解釈のようなのですが、白髪混じりで元気に酔っぱらった先輩のお言葉ならスッと心に落ち響きます。

会社や上司の愚痴を並べて呑む酒場もあるんでしょうが、「食べなさいよ」と炙った絶品メンタイコを私の方にそっとずらし、ニコニコ笑っている偉大なる先輩の横で呑む酒は、看板以上のウマさを感じます。

テレビや若者たちが作り出す意味のわからない言葉に眉を潜めざるを得ない時代ですが、先人の教えの中からあらためて自分の在り方を導きだされるそんな瞬間がたまらなく好きです。

少しの酒肴と少しの酒。。。
爾今、小さなシアワセをたくさん感じられたらいいです。      


Posted by Nori at 17:57Comments(0)独り言

2015年04月29日

誕生日プレゼント

ゴールデンウィーク突入ですか?
連休中に仕上げておいて!という合理的なお客様のご要望にお応えし、仕事から離れられません。

すっかりアゴの治ったムスメ1号が、「誕生日プレゼントよ♥」とオフィスに現れました。
ずいぶん時期外れのサプライズですが、単に「忙しかった・・・」が理由のようです。
もちろんひとりでブラリと寄るはずもなく、毎度のコトながらもれなく彼氏と一緒です。

初めて彼氏とやらにお会いした日からどれくらいの日々が経った事か。。。
一緒に食事に行ったり、クルマを貸したり、季節毎のご挨拶を欠かさず心掛けてくれたり・・・いよいよナンの違和感も感じる事なく会えるようになってしまいました。
見るからに優しい風貌な上に、ホントに優しいらしいので信頼しているところですが、その昔、中学生になったムスメが色気づいて「クセっ毛を直したい・・」と言い出し、ストレートパーマだか縮毛矯正だか、泣いて拝むので仕方なく友人の美容室にお願いして通うようになり「オマエの心にもストレートパーマをかけてもらえ!」と美容室に行く度に言っていたほどのハネッ返りムスメを大事にしてくれているようなので、たいへん大きな心で二人の進展を見守っているところです。
「ドコの馬の骨かわからないようなヤツにムスメはやらん!」などと昭和のクソオヤジなら言うところでしょうが、聞けば彼氏のお母さんは私の中学時代の同級生らしく、先方さまは私をよくご存知のようで、「馬の骨」の所在はわかったようでわからないようなまるで知らない関係でもない事がわかると不思議と「縁」を感じたりもしています。
同級生だったお母様の写真を何度か見せていただきましたが、残念ながら中学生当時、ウンコやチンコでゲラゲラ笑っていた私には彼女の記憶はありません。

苗字(旧姓)をヒントに無理矢理たどった印象では美人グループの一員だったと思うのですが、今の写真も確かに美人さんながら、ナニひとつ思い出せないロクデナシです。

毎年必ず来てしまう「誕生日」とやらのおかげで、辛うじてだろうがイヤイヤだろうが、その日を気に留めてくれたムスメたちとの接点がある事は嬉しい事です。
同世代のムスメさんをもつ友人たちが羨ましがる事に気を良くしている単純な細胞は、今やヤマイに蝕まれる年頃ですが、こんなコトでもなければシッポを振って「オムカエ」についていくところです。
ムスメ2号と協力して用意していただいたプレゼントは、ムスメ1号の業界でしか手に入らない代物で、私を気遣ってくれたモノである事は言うまでもない上に、私を十分に満足させてくれるものでした。
ムスメたちもすっかり大きくなって、一緒に食事をするくらいしか思いつかず、イマドキのオンナの子が欲しいものなどわかったモンではありませんが、数ヶ月先の彼女たちの誕生日には久しぶりに何かをプレゼントしてみようかと密かに考えております。

彼女たちがセーラームーンやモーニング娘。なんかに夢中だった頃は簡単だったのに、このプロジェクトは思った以上にたいへんです。

感謝!  


Posted by Nori at 20:43Comments(2)独り言

2015年03月30日

湯治

まさに年が変わろうとする頃。
ただ月が変わるだけのその瞬間にいろんな思いを乗せ、世の中が酔いしれている中、私はとっくのとんまに夢の中でした。
まさかそんな瞬間に、出先でアゴをはずし、一緒に居た仲間たちがネットで医療サイトを見ながらはずれたアゴを元に戻そうと悪戦苦闘するも、素人集団だからこそ音(ネ)をあげ、救急車要請!
到着した隊員さんたちはアゴをはめる技術を持ち合わせておらず、サイレン鳴らして病院へ。
アゴのセンセにはめてもらい、「6,000円もとられたぁ~!」と、絶対ナイショを前提に話してくれました。
ご家族の皆さんからは「写メ撮った?」「アゴのはずれた人間見た事ナイから!」と薄情な感想までオモシロイのに、人に言うな!ブログに書くな!笑うな!と私の手足を縛るので、実名及びニックネームの紹介も控えさせていただきます。
しかし、もっとオモシロク書けるのに、誠に残念ではありますが新年早々に起きた実話を、コトもあろうに今日まで私に黙っていられた事に敬意を表し、ホトボリが冷めた頃に再度詳細に綴るチャレンジができればと野望を燃やしていることだけはご報告いたします。

数年前から私を苦しめる背中に走る鈍痛がアチコチに転移し、最近では背中から胸までアバラ骨全体に激痛が走るようになりました。
アンジーは「アバラにヒビでも入ってんじゃないの?」とテキトーな診断をしてくれますが、度々襲う激痛に「これだけの激痛なら折れてるだろっ!アバラが全部崩れ落ちて肩がヘソのあたりまで落っこちたら救急車呼べよ!」と減らず口だけは健在ながら痛くて眠れなかったり、痛過ぎて飛び起きる日が続けば、さすがに冗談の域は越えているんでしょうし、ナニよりカラダを動かす度に息が止まるほどの激痛は耐え難いものです。

「もはやコレまでか・・・」と、ハラをくくってみるも翌朝も、またその翌朝も目は覚め、窓から見える青い空を恨めしくさえ感じる事もありました。
痛い痛いと言ったところで良くなるはずもなく、さりとてうっかり病院に行って妙なものが見つかれば厄介なだけで・・・

あくまでもゲンコロ(元気にコロリ)、ピンコロ(ピンピンコロリ)を望む私は、ビンビンな時にコロリだけは避けるよう心掛けています。
病院がキライなわけでも、おチューシャが怖いわけでもありません。

しかし、神様はなかなか見放してはくれないわけで、人間関係も広範囲になるとひょんな事から診断を受ける機会に遭遇してしまいます。
症状を伝えると、「肋間(ろっかん)神経痛」の疑いがある事が判明します。
原因は様々なようで、症状もまた様々。
酒との因果関係はわからないものの、麻酔薬としての効果は実証済みで、呑めば痛みも気にならなくなり、苦しむ事なく眠りにつける事はわかっています。
一概に断定する事はできないようですが、処方されたクスリで様子を見る事になりました。

「神経痛」なんて、年寄りの病だと思っていましたが、51にもなれば決して無関係な年頃でもなく、「若者」ではない事を素直に認めて謙虚に生きようと思っています。
どんなに頭痛や生理痛がひどくても鎮痛薬を飲まない私にとって、今回の鎮痛薬は効き過ぎるほどでした。
多少の違和感は否めないものの、たちまち痛みは遠退き、あのいまいましい過ぎし日々がウソのように去りました。
一時的にしろ開放された私は、ずっと心配してくれていた釜平の母さんに勧められ「温泉」を目指します。

温泉。。。

”キライな食べ物”が「クチのワルイ女」で、”行きたくない場所”が「温泉」な私。。。

いつからそうなったのか、ちゃんと洗って入っているのか?病気じゃないか?チョットチョット!「アーッ!」とか言いながら天井見てウットリしてるけどトイレですることしちゃってるんじゃないの?と疑えばキリのナイ他人との混浴が、どうしてもできなくなって、温泉絡みのイベントなんてムスメたちが小さい頃に行った吉良温泉が確か最後で。。。

頼まれてもいない桜ごときだって開花するんだから、いっちょオレも開花してみるか!と、背中を押されるように意を決し、「泉質がいいのよ!」と母さんお勧めの「川根温泉」あたりに行ってみる事にしました。
日帰り温泉なら「湯治」には程遠いものの、久しぶりのドライブも兼ねての温泉で、カラダもココロもリフレッシュできるのならば充分な「湯治」です。
川根なら知った道!と、ナビに頼るコトもなく霧に包まれた視界10メートルほどの山道をオシリの穴を縮めながら走り抜き、霧が晴れた頃にはSLの終着駅「千頭」まで数キロのところでした。

「川根温泉」

看板によれば左折のようで、千頭方面とは違うようでした。
”春”間近の川根路の昔ながらの大きな家の庭先には、その時期の柿ほどの花をつけたモクレンがたわわに咲いていて、山の中腹や道路沿いには「開花宣言前」の寒桜が見事な濃いピンクで春を告げていました。

どのくらい進んだでしょう。
「これじゃぁ、島田まで下っちゃうな。。。」なんて大井川沿いを下流に向かって走りますが、温泉街の雰囲気は一切漂わず、聞いた名前の割には観光地のようでもありません。
看板が「川根温泉まであと2キロ」と示していても、「ウソだろ・・・」というカンジです。

「え?ココ?・・・」
どうやら川根温泉は「道の駅」の役割も担っているようで、多くの「道の駅」がそうであるようにドライブイン的なノリで存在していました。
目的地はその隣のホテルで、教えてもらった通り大きな横断幕には「日帰り温泉」の文字が。
いいのか悪いのか隣の川根温泉(道の駅)と共有スペースに見える駐車場にクルマを停め、田舎の温泉にしては全く情緒の深くない佇まいのホテルに入ります。
タオルを入れたリュックを背負っていれば確かにそうなんでしょうが、「日帰り温泉ですか?」と目的を見抜かれます。
券売機で「日帰り温泉」のチケットを言われるままに購入すると、チケットを見せてもいないのに、別のスタッフが近づいてきて「こちらへ」と促され、バイキングスタイルのレストランへ連れていかれます。
時は昼時で、満席状態でした。
聞いたところでは、「子どもの入場お断り」のはずだったのですが、ちゃんと走り回り泣き叫ぶ子ども達がいました。
できるだけ彼らから離れた場所を選びたいところですが、どうやらそんな勝手は許されず、わずかに空いているいくつかの席はどこも私の希望通りの席ではありませんでした。
ジイさんばかりなら、皆さんのモラルを信用してあきらめもつきますが、「この子たちも温泉に一緒に入る?」となると、私の「開花宣言」も揺らぎます。
ココまで来たらハラをくくるホカありませんので、早々に食事を済ませ、温泉のある2階へ移動します。
風呂はふたつあって、源泉掛け流しのアリカリ泉と、炭酸泉の露天風呂でした。
隣り合ったどちらからも大井川をすぐそばに見る事ができて、川をまたぐ赤い橋は大井川鉄道なんでしょう。

休み休みふたつの風呂を行ったり来たりしながら1時間ほどが過ぎた頃、大きな汽笛と共に真っ黒い煙を吐きながらSLがゆっくりと橋を渡っていくのが見えました。

温泉に浸かっていた全員が一斉に立ち上がり、同じ方向を見ている姿に、夏祭りの屋台で売っている風鈴を思い出しました。
走り去るSLに、ページがめくられたように皆さんが帰り支度を始めるので、私もそれに従います。
温泉効果なのか、はたまた自然治癒力なのか、それともやっぱりオクスリのせいなのかはわかりませんが、すっかりカラダも軽くなり、島田経由で清水に着いた頃にはグッタリ疲れきっていました。
次回の湯治まがいの温泉旅があるんだとすれば、誰かのクルマに便乗させていただく所存です。                


Posted by Nori at 20:10Comments(2)ぶらり旅