2015年03月12日

最大800円

早起きは3モンの得・・・とか言い聞かされて毎朝のように叩き起こされていた少年時代。

家中探したって1モンすら見つかりっこない時代に、その教えはなぜか有効でした。

未だに早起きは得意ではありませんが、耳元で鳴るアラームには気づけるようになったようです。

早起きが3モン得するのであれば、寝坊は・・・

その日は朝一番にお客さまと会う予定で、8時には客先でミーティングが始まる事になっていました。
私鉄終点駅から徒歩でも10分ほどなので、電車で移動する事を決め込んでいたのですが、その日に限ってアラームが聞こえない日でした。
ヤな予感と共に目覚めて時計を見ると7時半。
「飛び起きる」とはよく言ったモンで、何日分かのパワーを溜め込めば本当に飛べそうなくらいの勢いで布団を抜け出しました。
約束の8時にはギリ間に合いそうですが、通勤中の人達をかき分けてバタバタと走ったり、電車が時刻表通りに来るかもわからない不安を考えれば、「クルマで行って近くの駐車場をさがそう」と大いなる賭けを思いついちゃいました。
ウロ覚えながら確か駅の周辺には定額のコインパーキングもあったはず。
早朝なら繁華街の駐車場も「満車」ってこともなさそうだと、誠に勝手ながら自分のモノサシですべてをシュミレーションします。

トーストを食わえる余裕などあるはずもなく、歯を磨いて寝癖をお湯で整えれば、目が覚めてから5分足らずでエンジンキーを回します。

世の女性たちのように顔や唇に塗るものがない上に、ブラの必要もないので、消防士並みの出動です。

一刻を争いつつも、普段なら同じ時間を自転車で走っている道をクルマで走るのは新鮮です。
自転車で走っている時のような季節感は味わえませんが、春が近いコトくらいは感じられます。
客先の近くまではあっという間に着いてしまいました。
「さて、ドコに停めるか・・・」

シティーホテルの近くにもあったような気もするし、焼き鳥屋の隣のパーキングでは反対車線だし・・・、そんなふうにキョロキョロしていると、「24時間最大800円」と大きく書かれた看板を見つけました。

銀行に隣接していて、銀行のお客さまなら短時間無料!的な文章もチラッと見えれば、益々安心なわけで、道の向こうに見える「最大600円!」も魅力的ではありますが、時間に追われている身分を考えれば「やむなし!」を選びます。

「10番」のところにクルマを停め、絶対出れないようにタイヤをロックされたのを確認し、先へ急ぎます。
何事もなかったようにお客さまと会い、ナンやらカンやらとネタもつきず、気づいてみればランチまでご馳走になって時刻は5時前です。

わずかばかりの利益のために1日費やしていれば決してラチがイイとは言えませんが、そんな仕事も積み重なれば、やっぱり大事な仕事です。

そして私にはナンてったって「最大800円」の財布に優しい味方もついているわけで、かかった経費の割にはマァマァの仕事になりました。

迷う事なく駐車場にたどり着き、精算機に「10」と打ち込むと、ナ・ナ・ナンと!「2700円」の表示が!
そのつもりで握りしめていた800円は、その手が3本あったとしても足りないことが判明します。

私のウシロにはスーツ姿の若い数人が精算を待っていて、うろたえ慌てる私は「オッサン!オセェンだよ!」と狩られる前に「取消ボタン」を押してその場を脱出します。
今更「看板」をよく見るのも恥ずかしいわけで、渋々言われた通りに精算し、あとから運営会社に怒鳴り込む作戦を思いつきました。
オフィスに戻り、コトの次第をアンジーに告げると、「あー!やっちゃったのね。。。、そんなトラブル多いみたいよ!」とナニやら関連する一件に心当たりがあるご様子。
「看板よく見た?」「ちっちゃい字で何か書いてなかった?」
私はこのオンナにナニかを教えてもらうことがあまり好きではありません。
しかもビミョーに上から目線で・・・。
それでも収まりのつかない私は、領収書の運営会社をネットで探していると、「あーダメダメ!裁判でも負けないように書いてあるんだからっ!」と、私のしようとしている行動が無意味である事を、やっぱりかなり上の方から教えてくださいます。
2700円あれば、釜平あたりならソコソコ楽しめる金額。
勉強になったと言うには惜しまれる失態。

後日こっそりネットで調べてみると、確かに私が感じたようなトラブルは少なくないようです。
最大800円だろうが600円だろうが一定の条件が整わないと実現しないようです。
何日早起きすれば取り返せるだろうか?と、さほど価値のナイ例えに使われる3モンを現代の価値に直せるはずもなく、二束三文のアタマをフル回転させているところです。      


Posted by Nori at 20:10Comments(2)独り言

2015年03月11日

捜索打ち切り

奥歯あたりに詰めてあった銀歯が取れてしまいました。
歯医者さんからはハイチュウやミルキーは禁止されていますし、禁止されていないガムやオンナ遊びさえも控えるようにしています。

その日の私は酔っていました。

ゲラゲラ笑って、ガブガブ呑んで、勧められれば断る事なく他人様のお料理までもバクバクいただいていたんだと思います。
「こういう生きざまは卒業しよう」とずいぶん前に誓ったはずですが、今日現在、そういう方向に向かっている最中だと思われます。

話しが盛り上がり、しゃべっている最中だったか、はたまたナニかを食べている時だったか、思いがけずはずれてしまった銀歯に気づくのと同時に飲み込んでしまいました。
撃沈・・・。
そんなキモチをオモテに出さないというか、出す事が許されない私は、作られた自分のキャラで数多くの難関を乗り越えて参りました。

・・・アレから1週間・・・。
最も信頼のおける「運び屋 Mr.BigBen」の協力のもと、来る日も来る日も辛く苦しい死ぬ気の捜索を続けて参りましたが、生存のタイムリミットといわれる72時間もとっくに過ぎた今、真に無念ではありますが雪解けを待つコトなく捜索打ち切りの判断をいたしました。

泣く泣く新しい歯を作ってもらうために歯科医院に行き、コトの次第をセンセに話すと、「歯が出てきたらどうする気だったの???」と、歯医者らしくもないバカな質問をされました。   


Posted by Nori at 19:39Comments(0)独り言

2015年02月13日

きび餅ときび餅

数年前に、釜平の母さんがお裾分けをしてくれたのが「きび餅」で、酒のツマミに「ウマイ、ウマイ」と言いながら、カウンターの酔っ払いたちとその独特な食感と「きび」の上品に感じる風味を味わった事を突然思い出したのが昨年末。

正月に食べる「餅」に「きび」が交ぜ込んであって、白くはなく黄色いお餅です。

お餅のように焼いて、砂糖醤油で食べるのがおいしかったと記憶しています。

その日も釜平のカウンターで酔っ払いたちとそんな話題で盛り上がったのですが、私と同世代が若手なカウンターで、「我こそは!」と手の平の中のスマホをいじったところで検索結果にたどり着けるわけもなく、記憶に残らない時間を過ごしました。
「・・・そういえば・・・」と、また「きび餅」のことを思い出した頃には、とっくに年も明けていて、この1ヶ月余りをどれほど有意義に過ごしてきたのかも思い出せずに2月に突入してしまいました。
残すところあとたったの11ヶ月でまた新年です。
こんな早さで年は暮れていきます。
シラフの時間に思い出した以上、検索結果にたどり着いてやろう!とスマホを頼りにググッてみますが、ドコの名物なのかもわからず、検索結果に「コレだ!コレだ!」という確信も持てません。
確か、神奈川って言ってたかなぁ。。。、いやいや東北。。。?米所と言えば・・・などと、いろいろやってみるのですが、一向に目的のサイトは見つかりません。
トライを始めて数日目。
ナニをドォやったらそうなったのか、湯河原あたりの名物である事が判明。
釜平のお客さんのお土産だったとしたら、そのあたりなら常連客の活動範囲内で、「ちょっと風変わりなお土産」として献上されても不思議ではなく、「見っけ!」と勝手に白羽の矢を立ててみます。

「元祖」だか「老舗」だか、ウチがホンモノ!的なアピールの中、「元祖」を選んでみます。

お取り寄せもできるようなので、それでもよかったのですが、湯河原という町には未だ乗り込んだコトもなく、名高い湯河原温泉のど真ん中に位置するお店なら「行ってみっか」と、いつも通りの気まぐれドライブを決めます。
伊豆方面?箱根の辺?くらいの知識で、湯河原がどの辺にあるのかもわからないナビ任せの旅は、今に始まった事ではありませんが、私のような人間には「旅のしおり」のようなものを作って計画通りに行動するより、ナニが起こるかわからないそんな旅の方がショウに合っているような気がします。
そんな事とも知らないナビは設定された通りにマジメに案内してくれます。

いつも思うのですが、このナビってヤツは、チャンと目的地に連れていってくれるコトは知っていますが、「コッから先は地図がありません!」ってコトはないわけで、150キロ先だろうが、300キロ先の目的地だろうが、きっと繋いで繋いで地図を張り合わせた人が居るはずだと思えば、スマホのアプリとはいえ、最新版を無料で使わせてもらえるありがたみをもっと感じなければいけないと思っています。
走行付近の飲食店やコンビニ・ガソリンスタンドまで教えてくれるのは本当に助かりますが、今回に限っては「積雪情報」がないのでビビりました。

そりゃあ、三島あたりで箱根に向かって走っていれば、道路の上の電光掲示板に、「箱根・小田原方面 雪注意」と点滅しちゃうナマナマしい情報も目に飛び込んでくるわけで、いつも通りに「行けるトコまで行ってみるか」と楽観するにはリスキー過ぎます。
「政府はナンでオレのパスポートを取り上げないんだッ!?」と大声で言ったところで「知ったコトか!」と冷ややかに言われるのがオチなんでしょうが、せめて富士あたりで電光掲示板が教えてくれれば目的地変更の選択肢だってありました。

それでも引き返さない私は芦ノ湖を見下ろす峠を走っていました。

芦ノ湖の向こうに見える富士山はいつも見ている角度とは違うために新鮮な上に絶景ですが、道路の両脇に除けられた真っ白な雪は、普通ならちょっと楽しくなっちゃうような高さまで積み上げられ、アップダウンとカーブの連続に景色どころではありません。

道路上に巻かれた融雪剤も、それなのか氷なのかわからなければ、息をするコトさえ忘れた自分は酸欠気味です。

オシリ方面の穴をヒクヒクさせながら山を下り切った頃には、あちこちから湯煙がもやもやと立ち上り、なんとか無事に湯河原温泉到着です。
観光地なんでしょうが、妙な垢抜け方をするコトのナイ昔ながらの町並みにホッとします。
温泉街を走る道路も一層狭くなると、目的のお店はすぐに見つかりました。
見たところ駐車場はないらしく、狭い道路に駐車するのもナンだからと、隣の派出所の前にクルマを停め、オマワリちゃんに一声かけようと中を覗き込みますが、お留守の様子。
せいぜい4~5分のコトならばそのまま置かせてもらい、「きび餅屋」に入っていくと、年配のお姉さんが「アソコのオマワリは・・・」と、置かない方がイイ説明を聞かされます。
言われた通りにクルマを移動し、再び店内へ。
「ドコから来たの?」なんていつもの会話から始まり、「きび餅」を目指して来たイキサツを話します。

「焼いて食べればイインですよね?」
「???」
「少し炙って砂糖醤油で食べるんですよね?」
「バカ言っちゃいけないよ!焼いちゃダメダメ!そのまま食べるんだよ」と、試食をさせてくれると言います。
店の奥から出て来たそれは、きな粉がまぶされ明らかにフワフワとしているように見えました。
楊枝に刺して口に入れる前に間違いなく「別物」だとはわかりましたが、食べてみれば黒密のかかっていない「信玄餅」、清水あたりで食べるなら「わらび餅」によく似たものでした。
で、私が欲しかった「きび餅」の説明をしてみますが、「そんなものは知らない!」とのことで、この店には一切用がないことが判明しましたが、食べちゃった以上、「間違いでした」と帰る勇気もなく、店を出る私は紙袋を下げているのでした。

同名の「餅違い」に振り回された結末も、ちゃんと調べ直せば本当に欲しかった「きび餅」にたどりつけるわけで、その後通販で東京あたりから届いた「きび餅」は、湯河原の「きび餅」を配った先に改めてお届けさせていただきました。

届いてみれば話しは完結しますが、結局ドコの名物なのかはわからず仕舞いです。

オイシイ「きび餅」をご存知の方がいらっしゃれば教えていただければ幸いです。

ちなみに取り寄せた「きび餅」は絶品でしたよ。  


Posted by Nori at 20:29Comments(0)ぶらり旅

2015年02月11日

メリークリスマス!

暦通りに実施されるんだとしたら、今年のバレンタインデーは土曜日です。
学校も会社もお休みなら、ときめくオンナゴコロはどうなっちゃうんでしょう。。。
無駄にソワソワしちゃうオトコゴコロは、もしかしたら「土曜日」という大義名分にホッと胸をなでおろしているのかも知れません。
私には一切関わりありませんが、一年の中でもメジャーなビッグイベントをお菓子業界も女子たちも放っておくはずがありません。
チョコを渡しにくい土曜日に代わり、マナーという観点でその日を大事にするならば、「前日」が有力な振替日となるはずですが、その日は「13日の金曜日」。
根拠がないとは言え、不吉な雰囲気を拭いされないのが日本人です。
じゃぁ、月曜日?とすれば2日遅れでいかにもマの抜けたカンジで、クリスマスケーキなら半額以下で買える可能性もあるんだとすれば、チョコの付加価値も暴落しているような印象です。
「義理」でもらうチョコならば、もはや価値があるかどうかもわかりません。

だいぶ早いですが、いっそ今年は前倒しして「クリスマス」を先にやっちゃえば12月24日も25日も平日です。

それなら「恋人たちの聖(性?)なる夜」が2月14日に前倒しになることに反論などあるはずもないんでしょうし、猛烈な寒波が押し寄せる今なら、ホワイトクリスマスになる可能性だって十分あります。
12月の24日には、ばっちり会社や学校にチョコを持っていって「ドキドキソワソワ」すりゃぁいいんです。
どうせお菓子業界の陰謀ならどっちがナンの日でも一緒でしょう。。。

12月23日の「天皇誕生日」を若者たちは「イヴイヴ」などと呼んでいるようですが、そんな失礼極まりない呼び方も回避できる上に、キリストさんのすぐアトにお見えになる神様たちとのニアミスも回避できます。

つい1ヶ月ほど前に来てくれたサンタさんには申し訳ありませんが、1ヶ月も休めば疲れも取れているんでしょう。
町のイルミネーションもそこそこ残っていますし、これで問題解決です。

さっきラジオで「フラワーバレンタイン」なる企画を推進している「花業界」を取り上げていました。
女子から男子への流れは日本だけらしく、海外ではチョコではなく男子から女子へお花などをプレゼントする日のようです。
そういえばバラ生産農家である「バラ屋のクリチャン」は「ナンで”母の日”はカーネーションなんだ?」と、ずいぶん前から「バラ化」に失敗しておりますが、「牛乳は子牛の飲み物」だと言って一切飲まない人なので放っておけば大丈夫です。
あのオトコの事ですから「フラワーバレンタイン」の動きにも気づかずに、今日も酔っぱらっている事でしょう。
誰かの思惑のあるイベントをことごとく裏切らない皆様には、どーぞお楽しみいただきますよう心からお祈り申し上げます。

なんか、話しを広げ切れずいつもよりかなり短くまとまっちゃって達成感がありません。。。

追伸
皆様のイベントとは完全に無関係だとは思いますが、たまたまムスメたちがよりによってなぜか「チョコ」を先週末に条件付きでくれました。

・ありがたいキモチで食べるコト
・ホントに食べるコト
・絶対誰かにあげないコト
・3月14日に何らかの感謝のキモチをカタチにするコト

・・・皆さんのイベントとはナンの関係もありませんよね?        


Posted by Nori at 18:42Comments(4)独り言

2015年02月09日

異端の背教者たち

「邦人人質がテロリストによって殺害され、日本中が悲しみに暮れる中、言語道断で許し難い暴挙に日本の各地で大規模なデモが発生。数百万人を越える日本人が怒りを伴い集結し、テロ撲滅を訴えた・・・」

・・・とはなりません。。。
自国のパイロットが既に殺害されていたと速報が流れれば、その国では当然のごとく暴動まがいの騒動が起こり、フランスあたりでは1月に発生したテロ行為に350万人もの人々がデモを行い、アメリカでも根深い人種差別の中で警官が引き金を引けば、やはり全米規模で抗議デモが広がっているようです。

連日トップニュースで長い時間をかけ、報道されていたにも関わらず、同じ国民がテロリストに殺された事を、昨日どこかで起こった別の殺人事件や、少年法改正に挑んだツマヨージ坊やの名前も顔写真も出ない「少年法」にガッチガチに守られちゃった逮捕劇のような感覚で見ているのだとしたら、本当に日本人は「良識や分別のある国民性」なんでしょうか。。。
デモや暴動を支持するつもりはありませんが、私の周辺でも「危険な場所だとわかっていて好きで行ったヤツらを助ける必要はない」とか、「身代金は税金だろ」とか多くは批判的な見解ながらもそれ以上の行動に動き出す気配は全くなく、暖房の効いた部屋で高みの見物・対岸の火事、通りすがりの物見遊山のような時事ネタでしかなく、独立国家を名乗る人達に向け、爆竹イッパツをお見舞いする事もありません。
それどころかネット上では、オレンジ色の服を着た二人の真ん中に黒服のオトコが立つ「例の写真」の顔だけ変えて「オモシロ画像」としてアップしてしまう人達も少なくないようで、テロに屈することなく楽しんでいるようで、やっぱりヒトゴト・・・です。

既にトップニュースは別のモノに入れ代わり、いつも通りの2月です。
テロに関わる関連情報はあるものの、テレビの取り上げ方も邦人人質がご存命とされた頃とは明らかに変わり、憔悴し切ったように見える政府関係者の報道のアトには、台湾旅客機や、東京駅記念スイカが希望者全員に順次発送などと報じられていると、葬式会場で結婚式の話しをしているような違和感がありました。
もちろんチャンネルを変えれば、いつもと変わらずバラエティ番組がオモシロおかしく放送されています。

今回のテロリストによる人質事件の一連の報道に対し、居酒屋のカウンターで満場一致してしまう「人質」に対する見解をそのまま正直に書けば、たちまちネットの中だけの「正義の住民」から集中放火を受ける事は容易に推測できますが、世論のオモテとウラがこんなにも違う現実にいつもながら悲しいキモチになります。
公人でありながらテレビで「蛮勇」だと発言すればどうなるかはわかりそうなモンですが、私達と同じレベルでホントのコトを言う時には、理解を得られる言葉を選ぶべきだと誰かが言っていました。

日本には、好きで行った人達が事件に巻き込まれた一方で、思いもよらず他国の人間に拉致され、何十年経った今でも解決しない事件が存在します。
政府をはじめとした関係者たちが夜を徹して「救出」に尽力した今回のテロ事件を、「拉致被害者」の家族の皆さんはどんなふうに見ていたんでしょう。
何十年も前の拉致事件を解決できないのに、昨日今日の人質事件に日本中が注目した事に感じるモノがあったんじゃないかと胸を傷めます。

「拉致事件」は、ナイフこそチラつかせないまでも、ある意味テロには違わないんでしょうし、れっきとした人質事件です。

国会でも「人質救出」に伴う交渉の経緯を追求する答弁がされていましたが、国家機密を公に回答しないで済む法律は成立済みです。
米軍基地の腹案なき県外移設も、福島原発事故の放射能が人体に影響のない事も、堂々とテレビの前で政府が発言してきた事を思えば、思いつきだろうがウソだろうが、事実と違う見解を国民に向け発表できる政府です。
今回の人質事件が報道されている通りだとしたら、関係者が一丸となって夜を徹する「救出作戦」に挑んだんだと思われますが、どこまで「救出」に近付けたのかはわかりません。
万一仮にもナニもしていなかったとしても怒りの矛先が、政府に向くことはないんでしょう。

国際世論に対し、「異端の背教者」と強調し、あの手この手でテロ集団の壊滅作戦が実行されるのかも知れませんが、空爆映像の先には悪人だろうが「人間」がいることを、テレビゲームのような爆発シーンを見ながら想像する事は難しそうです。

「悪」とされる集団も、それを阻止したい人達も、どちらの言い分も「平和」を掲げているようで、平和に向けた殺し合いが引き続き繰り替えされる中、すっかり影の薄くなったヤンチャな北の坊やが、厄介なイタズラを思いつかない事を祈ります。

昔、兄弟ゲンカばかりしていた私達オトコ3人兄弟に、「アンタたちがギャーギャー騒ぐからオニイちゃんはオモシロがってチョッカイ出すのよ!」と弟たちが母に怒られていたのを思い出しました。         


Posted by Nori at 21:54Comments(0)独り言