2012年06月18日

白ヤギさんから

白ヤギさんからしろやぎさんから おてがみついた
くろやぎさんたら よまずにたべた
しかたがないので おてがみかいた
さっきのてがみの ごようじなぁに
くろやぎさんから おてがみついた
しろやぎさんたら よまずにたべた
しかたがないので おてがみかいた
さっきのてがみの ごようじなぁに

「やぎさんゆうびん」 作詞:まどみちお/作曲:團伊玖磨
コトあるごとにお手紙をくれる人がいます。
私の環境の中では唯一彼女だけ。人間の年なら後期アラフォーくらい。
年下のご主人が居酒屋を営んでいるご縁で、5・6年ほど前に出会ったのですが、同世代ということもあり、友達未満、もちろん恋人未満のウッスラしたお付き合いをさせていただいています。
当初はご主人と一緒に居酒屋さんをお手伝いされていたのですが、現在はお店の外で活躍しています。
常連客というには程遠い頻度であるにもかかわらず、「昨日はありがとうございましたぁ~」なんて、風のニオイが変わったことや、ビワの実が色づき始めましたね!なんて内容のお手紙をいただいていました。
それは営業手紙だ!と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、ほかのお店からは一切届かない手紙が届くという事実は、それが営業手紙だとしても決して気分の悪いものでもなく、私に向かって手書きされた文面にあたたかさを感じたりしています。
恋人でもなく、友達というほどのお付き合いもなく、知人といえば失礼なカンジ。
がんばり屋さんでしっかりもの。家族思いで、その上美人。
「天は二物を与えず」と言いますが、神様が彼女に与えなかったものはナンなんでしょう。。。
私たちはお互いの電話番号もメールアドレスも存じ上げておりますが「手紙」が届きます。思いがけず届く手紙。やっぱりうれしいものです。
その昔は「ペンパル」などと言ってペンフレンドと文通をしたり、少年雑誌の広告欄にはペンパル募集!なるものも「ペン習字」広告と共に実在する住所や名前つきで掲載されていました。白ヤギさんから今でもあるのかわかりませんが、「鍵つきの交換日記」は「友達以上」の証でした。
相手を思い浮かべ、今日の出来事や週末の約束を書き綴る。
ケータイのない時代でしたから、彼女と話したければ、暗記した彼女の家の固定電話の番号と、ダイヤル式の黒電話の前で闘わなければなりませんでした。勇気を振り絞ってやっと掛けた電話に出るのは、決まってとっても不機嫌なお父さん。
使い慣れない敬語を駆使して「ソリコミ」を入れたリーゼント頭の少年は「できるだけイイ子」として会ったこともない大人との会話を乗り越えるのでした。
白ヤギさんから様々な便利な道具の出現で、できるだけ厄介なことが省かれた結果、人と疎遠で居ることを望んだり、言いたい放題ネット上で意見を書き込むことも可能になりました。文字が読めるのに書けない人たちが増えたなんて話も聞きます。
私たちの時代は辞書を片手に「ラブレター」や「不幸の手紙」を手書きしたものです。
ガラスのボトルに入ったインクをつけながら書く「つけペン」や、万年筆を使って少し大人っぽい演出をするも、字を書き間違えてしまい、最初から書き直し。。。短い手紙を書くのに、何時間もかけて書いたりしてました。

思いのこもった手紙。
自分のことを思い浮かべながら書いてくれる時間。

私も大切な方へのご挨拶状や、お礼状をできる限り自筆のお手紙にする努力をしています。



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Posted by Nori at 11:55│Comments(0)独り言
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