2012年06月17日

5円で買える静岡おでん

5円で買える静岡おでんアスリートという単語はおろか、スポーツという単語さえ今の私にとっては真逆にある言葉です。それでも中学時代は陸上部、高校時代はハンドボール部に所属し、ハンドボールではインターハイにも出場しました。強豪校だったハンドボールの練習は過酷でした。
夏の合宿では逃亡者が出るほどでしたし、今では考えられない上下関係の世界で、理不尽なオシオキも日常的に行われていました。
カントクの手にはいつも竹刀があり、その竹刀の役割を誰もが知っていましたし、その役目を痛いほど果たしていました。
5円で買える静岡おでん練習が終わると、下級生に5円玉をちゃんと渡し、学校の近くの駄菓子屋にオツカイに行ってもらいます。
リクエスト通り、おでんとジュースを買ってきてくれます。
「オツリは?」と聞くと後輩はクスねることなくオツリをくれます。
「信頼関係は大切だよ」と、お駄賃としてそのオツリをあげることもありました。
5円で買える静岡おでん家族思いのよくできた後輩で、彼は過酷な練習のアトだというのに、家業を手伝い、遅い時間までバイトをしていた話しは有名です。
とってもリーズナブルな駄菓子屋と、素敵な後輩に恵まれたハンドボール部でしたが、スポーツ強豪校であるがゆえに厳格で、校外での生活態度にまで先生方の厳しい目は光っていました。
決して高校生がしてはいけないことをして、私が退部させられた話しも有名です・・・。

そんな有意義で楽しい高校生活を無事終え、社会に出るとスポーツとはすっかり縁がなくなり、覚えた酒とタバコで体脂肪率は増え、筋肉質だったカラダも夜の町では「触るとキモチイ~」といわれるプヨプヨなモチ肌に変わっていきました。
結婚し、食生活の充実もまた私の変身の手助けをしてくれました。食べて飲み、呑む。
静岡というところは家族の人数分あるクルマに依存した場所なので、大人になると長い距離を歩くことすら遠ざかってしまいます。
もうすぐ0.1トン・・・そんな時期もありました。
5円で買える静岡おでんいざ、取り組もうと思っても意外にもスポーツとの離れた距離はなかなか縮まらず、ラクして痩せれる通販グッズも長続きしたことはなく、歩くといえば、せいぜい業務命令でお客さまを接待するためのゴルフコンペくらいでした。
育成部や子ども会と関わるようになり、外で活動することが増えたことは同時に野外活動の情報も耳に入るようになり、その先には富士登山やハイキングなどもあり、香川県の友人に誘われ、鏡のようにおだやかな瀬戸内海でシーカヤックも体験するようになりました。
5円で買える静岡おでん40代に入ってからは八ヶ岳の先輩の勧めでスノーボードを始めましたが、2度目のシーズンで複雑骨折。大手術の末、左腕にはゴルフボールがよく飛ぶ素材でできたビスを埋め込まれ、この危険なスポーツへの参加だけは断念することにいたしました。
そしてマラソン。
日本観光地百選で1位に選ばれたこともある名勝「日本平」を桜の季節に走る「日本平桜マラソン」に数回参加しています。
5円で買える静岡おでん当時陸上部だったムスメの頑張りを見ていて、走れるオヤジを見せたくてナイショでエントリーしたのですが、大会運営に借り出されたムスメと会場で会ってしまい、結局バレテしまうのですが、世のアスリートの皆さんのように記録に挑戦するわけでもなく、いろんな大会に出場することに意義を感じるわけでもなく、ムスメがどんな気持ちで私を見たのかは未だにわかりません。
5円で買える静岡おでん私は決まって10キロコースに参加しますが、毎回スタート地点の草薙総合グランドから一般道に出る数百メートルの間に体力のほとんどを使い切ってしまいます。
最初の5キロはひたすら上り坂。中学時代に陸上部員だったことと、過酷なハンドボール部の練習に耐え抜いたという根拠だけを胸に、すっかり変わり果てたカラダに脳みそから指令を送り続けます。
同時に脳みそは前夜に呑んだ酒とやめられないタバコに対し、反省を促すのですが、脳みその中に住むもう1人の悪魔クンが「マラソン大会に出なきゃいいじゃん!」と、しっかりとした口調で囁きます。
5円で買える静岡おでん桜の美しい季節。桜のトンネルの中をずっとアスファルトだけを見続けて、欠けたセンターラインには「塗り直せよ!」とツッコミを入れてたりします。
日本平を中腹あたりで折り返し、ルパンのように大股で加速がついてきた頃、給水所で待っていたのは(別に待ってはいなかったと思うのですが)、近所に住む幼少期からの掛かり付けのお医者さんでした。
「なんで出てんの?・・・???」
出場までのイキサツをゆっくりお話しする余裕も義務もなく、スポーツドリンクをオカワリして走り出すと、今度は飲み過ぎたスポーツドリンクが、おなかの中を行ったり来たり、走りにくい。ヒザの水まで行ったり来たり。
5円で買える静岡おでん24時間テレビのマラソンランナーが「沿道の応援が支えでした」なんて言いますが、体力も限界を越え、走り続けられず歩いてしまうと、「アトもう少しよ!頑張って!」なんて知らない人に言われると、「お前が走ってみろよ!」と言いたい精神状態に追い込まれてしまいます。
しかしゴールをしてみれば、並々ならぬ達成感と、完走できた自分に対する安心感のようなものを感じることができます。
よく聞かれるのですが、富士登山の方がはるかにラクです。
いや、どちらも過酷なのですが、富士山は息苦しい試練との闘いだと思っていますので、カラダへの負担はありますが、筋肉やぜい肉を揺すりまくって走り続けるマラソンとは違うように思います。
先輩や友人たちの中には、はるばる遠方のフルマラソンに出場している人たちもいますが、ただただ頭の下がる思いです。



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Posted by Nori at 20:19│Comments(0)独り言
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