きせつのはるにたんぼのＴＡ

酔っぱらったクリちゃんが、翌日になって「オレのクルマ知らない？」と、一緒に呑んでもいない私に連絡してくることは、このあたりでは有名な話しですが、ケータイやカバンならまだしも、あんなデカイものなくすかぁ？と思っていたら、旅客機１機が消息不明だと世界中が協力して探しているようです。

ナニかを隠しているように見える当局の発表が二転三転する中、海上に墜落した？とか、ハイジャックされた？とか憶測も飛び交っているようですが、最先端の技術が詰め込まれた航空機が、人工衛星が地球を丸ごと監視できる現代の技術を駆使しても見つからないというのは本当に不思議です。

国内でも何か事件が起きると、ケータイ電話の微弱な電波を頼りに被害者や犯人が見つかったなんてことを耳にしますが、２００人もの乗客が救助を求める知恵がないとも思えず、実は見つかっているのに公表できない事情があったりするんでしょうか。

いろんな国の民間人が大勢搭乗されているようなので、ご家族の皆さんにとってもたまったものではないはずです。
せめて手掛かりだけでも見つかるといいのですが。。。

確かに飛行機にしろ、リニアや新幹線にしろ、短時間に長距離を移動できるのは便利なんでしょう。
この先、もっともっと高速化していくのかも知れません。
しかし、１００％以上の安全が保証されていないという点では、先の原発事故を想像してしまいます。
安全神話が崩れても尚、凶器にならないような運転再開をしようという風潮はわからなくもありませんが、未だ被災者が苦しみ、人為的とはいえ、いろんなトラブルが次々にさも当たり前みたいな顔して発表されている状況下での急ぎ足に見える判断には、やはり違和感があります。


事故を風化させてはならないと言いながら、私達が東京オリンピックやワールドカップに気を取られているウチに再稼動の既成事実を積み上げ、実態から目を背けさせるやり方なら、隣の赤い国とナニが違うというのか理解に苦しみます。

かつてのどっかの知事が言って以来、「安全安心」と流行言葉のように皆が口を揃えて声高に叫ぶ中、どんなに大事な用事があたのか、ネットで知り合ったという顔も素性もわからない「ベビーシッター」に、メールのやり取りだけで幼子を預けてしまう感覚はまったくわかりませんが、そうせざるを得ない事情があることも事実だとするのなら、何日も預けなければならない産んだ子ども以上の大事な用事って一体ナンなのか？と私の乏しい想像力では、さっぱりわかりません。

資格や実績が必要ないらしい「ベビーシッター」を規制する決まりごとができちゃうのも時間の問題なんでしょうが、アレもダメ、コレもダメといとも簡単に規制しちゃうのは決して本質の解決にはならないような気もします。

共働きに異論はありません。

待機児童の解消にも異論はありません。

豊かになったといわれる現代の「安全」と、玄関のカギをしなくてもナンの不安もなかった頃の「安全」とは、「安全」でいるための心構えも、とらえ方や取り組み方は、現代人にとって全く別物になってしまったのかも知れません。

中学時代から使っている辞書によれば、安全＝危なくないこと。

食べ物の賞味期限を、自分の鼻や口ではなく、袋に印刷された日付けで判断する時代。
夜中に出歩いていた女子高生が事件に巻き込まれると、逮捕された犯人だけがクローズアップされる時代。
ファミレスで走り回ってる子を、うっかり注意すれば、とんだシッペ返しを食らうかもしれない時代。

他人マカセの「安全」に乗っかって、いざ事故に巻き込まれれば、自身の行動は棚に上げて、「私は気の毒な被害者です」とアトから多額の慰謝料を請求できるようになったのは、いつ頃からだったんでしょう。。。

私の幼少時代には、近所でクルマに度々ひかれていた私をブッさらいながら、「飛び出したウチの子がワルイです。クルマにおケガはありませんか？」と、母が何度も何度もアタマを下げていたモンでした。
原因がどうあれ、ケガの大小に関わらず母も私も、相手の不注意を責めた覚えはありません。

私がクルマにひかれないようにすれば良かっただけの事です。