2014年01月21日

Snow Blind

Snow Blind朝も来ますし、ちゃんと夜も来ます。
当たり前のコトではありますが、ずーっと朝でもありませんし、ずっと夜でもありません。
子どもの頃のように、遠足の朝やクリスマスの朝をワクワクと楽しみにすることもなくなりましたし、その日に限って早く寝ろとは言われない大晦日の夜も同様です。

今年も、除夜の鐘も、年をまたいだその瞬間を待つことなく、早々に就寝しました。

Snow Blind歳をとって楽しいと思えることが減ったからなのか、それとも本当につまらない日々の連続なのか、過ぎし日の楽しかったことは思い出せても、未来の楽しみを想像できなくなっているような気がします。
長い目で見れば、ムスメたちの結婚や孫の誕生なんて楽しみがないわけではありませんが、相手のあることであるが故に、ムスメたちが感じるかもしれない妙なプレッシャーを考えれば、それとても約束された楽しみとは言えないのかも知れません。

Snow Blind明日や未来の楽しみがないなんて、こんなに不幸なことはありませんが、未だ森の中で、裸同然で原始時代のような生活をしている部族の人達は、私達が感じる「不幸」という言葉や感覚を持ち合わせていないんだそうです。
リーダーを中心に、いくつかの家族がチカラを合わせ、部族のために狩りをして、森の中の果物や、必要であれば畑を作り収穫をする。
木の実を潰して化粧品を作ったり、病気になった時に効果のある薬草も知っています。

Snow Blind現代人なら鼻で笑ってしまうかもしれない「祈祷師」の存在は、部族に秩序をもたらしたり、簡単な病気であればお祈りで治してしまいます。
精霊たちと交信をしながら、「生」も「死」をも受け入れて輪廻転生を信じて、生まれ死んでいくその土地で精霊となることを望み、離れることをしないんだそうです。
彼らは進化した文明をちゃんと知っていて、森の中の財産(動物や果物)を売っては必要最小限の生活物資を買うためのオカネを手に入れますが、どんなに便利だとわかっていても決して電池やライターを自分達の文明に入れないんだと言います。
Snow Blind部族は仕切りの無い屋根だけの家で、仲間なんだからと他の家族の生活が全部見えるように向かい合って住んでいます。
「プライバシー」という感覚も無いようです。
そうすることで森の中の猛獣や危険からお互いを守り合う意味があるんだそうです。
オトコの子たちは、大人の狩りについていき、弓矢やナタの使い方を覚えます。
オンナの子たちは、大人の収穫についていき、食べられるモノや調理方法を学びます。
族長の考え方は間違っていないから、それが規律になり、それに従います。

Snow Blind私はヌクヌクとあたたかい部屋の中で、電力会社が送ってくれる電気を垂れ流すようにテレビを見たり本を読んだり、もよおせばトイレで水を流し風呂場ではエンドレスに出る水を使って体を洗い、清潔に暮らすことが当たり前になっています。
大きな災害に見回れたこともなく、わずかな食糧を家族で分け合って食べたり、何キロも離れた川から水を汲んできて、それを大事に使った経験など一度もありません。
先輩たちの中には戦争を経験したり、知っている方もいらっしゃるかと思いますが、焼け野原となった戦後のような生活を好んでしている方は少ないんだと思います。

Snow Blind幸せもそうでない感覚も、価値観によって様々なことは知っています。

ブータン王国が「幸福度ナンバーワン」と話題になったこともありますが、今の私がその国で本当に「幸福」を感じることができるかどうかはわかりません。

ブータンの文明が発展し、私達のような生活をするようになったら、必ずしもブータン国民は「幸福度」を感じられないだろうと言う人もいます。

Snow Blind一生懸命考えてみましたが、恵まれ過ぎているのかもしれない日本で、先住民やブータンの人達が感じる「幸せ」と同じ「幸福」を感じることは、私にはもうできなくなっているのかも知れないのだとしたら、私は「不幸」です。

あるいは、吹雪で前が見えなくなっていて、いろんなものが見えなくなってしまったのでしょうか。
「雪めくら」ですか。。。       



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Posted by Nori at 18:07│Comments(0)独り言
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