きせつのはるにたんぼのＴＡ

先日、右目のデキモノを切除して、同時期に発症した左目のデキモノをわずらわしいと心から思っていながら、先生に言われた通り、抗菌目薬をさして様子を見ている中、今度は「歯」です。
もぉ、オジサンはボロボロです。
痛いわけでもないのですが、食事をする度にモノが詰まり、食後にはシーハーシーハーする日々を過ごしていましたが、イライラに取り囲まれた環境の中で、ひとつずつイライラを減らそうと、重い腰を上げ、歯科医院に連絡すると、先生の奥さんで、双児のお母さんが電話口で、「はるさ～ん、お久しぶりで～す」と相変わらず調子のイイしゃがれ声で、元気そうです。
「歯が欠けちゃったみたいで。。。」

「痛くないなら大丈夫ね」と、勝手に電話診断されて、「今日は予約が一杯で、明日は休診日だし、どうしちゃいましょうか？」といちいち軽薄です。
イラつくピークで上げた腰を後悔しますが、「もぉ、掃除するトコないですから、半年に１回にしましょうか・・・」と毎月歯のクリーニングに通っていた頃なら、もうちょっと丁寧な緊急対応をしてくれたような気もします。
「どうせＶＩＰ扱いしてくれないなら、ソッチの都合でいいよ」と決まった診察日。
予定の時間より早く到着した私に、先生が挨拶に来てくれました。
話好きの先生は、数名いる看護婦さんたちに患者を任せ、私と話し込みます。
予定の時間になっても続く会話の中、オウチの人に付き添われた老人がオボツカナイ足取りで待ち合い室に入ってきました。
オウチの方の介助も頼りなく見えたので、手を貸して大きなソファーに腰掛けてもらうと、先生が、「先にいい？」とまさかの発言。
確かに座っているのもたいへんそうなお年寄りとはいえ、この順番変更はなんとも腑に落ちませんが、そこがこの歯科医院の親しまれている由縁であり、レストランで順番変更されるよりはアタマにもきません。

誰も相手にしてくれなくなったので、読みたくもないし、必要でもないゴルフ雑誌をパラパラめくっていると、やはりアトから来た患者さんが呼ばれます。
「オレが時間を間違えてるのか？それとも通りすがりのチリメン問屋扱いをされているのか？」と受付のコに確認すると、苦笑いをしながら「もう少しお待ちください」と。
質問事項が解決されないまま、さらに待ち続ける事１０分。
先生も平謝りで診察室に招かれます。
欠けた歯の処置はモノの数分で終わり、双児のお母さんがクリーニングをしてくれます。
あんまり久しぶりなので、言いたい事が山ほどあるのはわかりますが、完結型式で話す昔話なら聞いてもやりますが、問いかけられても口の中に手を突っ込まれていてはオモシロイ回答ができずストレスです。
その上、私はシュノーケルを食わえる事ができない体質で、口の中に入ったゴムの感覚に吐き気をもよおしてしまいます。
以前からそうだったのか、口の中をまさぐる手には医療用の手袋が装着されていて、まさにゴム風味＆シュノーケル感たっぷりのニオイまで感じれば、ノドの入口に溜るだ液をいくらガボガボ吸い取ってくれても「オエッオエッ」っとえづいてしまい、「大丈夫ですか？」って聞かれても返事もできず、ただただ目から流れる涙を抵抗できないまま垂れ流すしかありません。
次のステップとなり、「歯石をとりますね」と、歯科医院独特のキーンという音が響きます。
「痛かったら・・・ガマンしてくださいね」とツッコミどこ満載の会話が続きますが、こちらの「オエッオエッ」も繰り返されます。
終わりましたと言われた時にはすっかりヘトヘトで、抜け殻のようになってしまいました。
この地獄は当分味あわなくてもいいつもりでしたが、奥歯の詰め物が壊れかかっている事が判明し、アト２回通う必要があるそうです。
次回は絶対吐くと思います。
空腹で行くように努力してみます。