きせつのはるにたんぼのＴＡ

昨夜のトップニュースは、Ｇ２０や、アベノミクスを抑え、概ね隕石騒ぎでした。

「《隕石と思われる物体》が、ロシア南部チェリャビンスク州に落下し、衝撃波により多数のけが人が病院で手当てを受けている」という内容でした。

窓ガラスが割れ、ケガをされた方たちはお気の毒ですが、宇宙の神秘と言うか、現在の科学をもってしても予見すらできない不思議に、無神経に胸を踊らせ、久しぶりにテレビにかじり付いていました。

大気濃度が濃い上空２０～２５キロ付近で一気に膨張した隕石が、「爆発のような」現象を閃光を伴って起こし、衝撃波が街を脅かす不思議は、一夜が明け、NASAなどの見解によれば、大気圏突入前の重さは約７千トン、直径は約１５メートルと推計され、秒速１８キロで大気圏に突入した後、爆発して幾つかの破片に分かれ、広島型原爆の２０倍近い３００キロトンのエネルギーが衝撃波として放出されたと聞けば、前触れもない宇宙の落とし物に、なんら打つ手なく見守るしかなかった人類が、やれ核実験だ、やれウチの領土だと小さなことに構ってる間に、もっとやることあるだろと、率直に思いました。
こんなことが起こると、すぐに報道番組に出演する識者と呼ばれる人達も、日々降り注がない大きな隕石のコトを聞かれても推測で話すしかないようで、NASAが発表したように７千トンとも直径１５メートルという数字に触れた人はいなかったように思います。
チャンネルごとに違う数字や憶測を聞かされても、確認しようがない私たちは「だいたいそのくらい・・・」と納得したようなカンジで寝床につくのですが、隕石が落下したらしい地域周辺が広範囲に渡り、完全に封鎖されたと聞けば、《隕石と思われる物体》が本当に隕石だったのかどうか、その正体も気になります。

数日後には、晴れて卒業となる高校生諸君の中には社会に出る人達もいて、初々しい若葉マークをつけた新人ドライバーが公道にデビューします。
事故はあってはならないことですが、故意でないから事故なわけで、うっかりだったり、不馴れだったり、もしかすると相手の不注意などで事故に巻き込まれてしまうこともあります。
地球外生命体と位置付けられる方たちも、UFO運転が初めての人もいるので、「アレが天の川かぁ」とか、「魚座サイコー！」なんてうっかりヨソ見運転をしちゃってハンドル操作を謝らないとも限りません。
もし、そうした方たちが不幸にも地球で起こしてしまった事故だとしたら、車輌保険に加入していたかどうかも気になりながらお悔やみ申し上げますが、国産各社が搭載する「ぶつからないクルマ」の自動ブレーキ機能をもってしても、秒速１８キロとか３０キロとかいうスピードでは緊急停止装置が作動するマもなかったんでしょう。
ぁ、緊急脱出装置や、ワープシステムが作動したかもしれませんね。

《隕石と思われる・・・》と、聞かされ、すっかり「隕石」になっちゃったわけですが、あくまでも思い込みによる推測に過ぎず、一大事であればあるほど、私たちはその真相から遠ざかってしまうのかも知れません。
福島原発が、津波で壊れたのか、地震で壊れたのかさえ私たちは知ることができないようです。
中国産の冷凍食品も「毒」の真相がよくわからないまま、厳しい管理体制の下、現在私たちの食卓に並んでいます。

私は少しだけ手品と言うか、マジックができます。
子ども相手の活動に参加しているために少しずつ覚えてきたものですが、（実は若かりし頃、呑み屋のお姉さんと仲良くなるために必要だった技術ですが）あったはずのモノが消えたり、なかったはずのモノが現れたり、通り抜けられそうもないテーブルやコップをコインが通過してしまうなんて言うのも、「そんなはずはない」という思い込みを巧みに利用したトリックです。
コインがビール瓶に入るわけないと思うのは、コインもビール瓶のクチも固いと思い込んでいるだけなのです。

突然街を歩きながら、その場でお借りしたものを使ってタネも仕掛けもない「不思議なこと」を行うストリートマジシャンも増え、人気者になっていますが、貸す人が仕掛けのされたコインや指輪を渡していたら不思議でもナンでもありませんし、私が突然カメラクルーを連れてジャスコに行って、レジを通る前に火もないのにポップコーンをつくりはじめたら、観衆が驚く前に屈強なガードマンと狭い部屋でコトのイキサツを話すことになるはずです。
空中浮遊もいつでもできるわけではなく、浮き上がるためには場所も支度も必要です。
「明日、釜平でやって！」と言われてしまったら、私にはしなければならないことがいくつかあります。

Don't think...Just feel!　and enjoy!

神秘的で素敵な瞬間はアレコレ考えないで、すべてを受け入れ、ただ感じて！楽しんで！

種明かしをする約束と引き換えに、若い頃に回るベッドの中でよく言っていました。   

無理やりしつこくタネを聞き出した挙句、まやかしだ！詐欺だ！インチキ野郎！などと汚い言葉で私を批難するのはやめてください。
「身長の割には小さいのね」も禁句とします。