きせつのはるにたんぼのＴＡ

「人の判断をあとから批判するヤツは嫌いだ。指揮をとったことのない者はその重圧を知らない。」

私が好きなセリフで、リーダーシップを発揮する指導者が映画のワンシーンで使った言葉です。

命がけの戦闘を繰り返す指導者のセリフなので、少々重めではありますが、私たちが暮らす町の中でもこれに準ずる話しは少なからず聞こえてきます。

先の衆院選では、政権交代がまたしても行われましたが、お粗末だったリーダーシップはともかく、アレほどまでに熱狂し、持ち上げた国民は自分達の選択をいとも簡単にひるがえし、ハトにだまされたと空きカンをポイ捨てし、これじゃぁダメなノダと、あっさり政権を乗り換えました。

先日、かつて当地区の青少年育成推進委員長を数年間務めていただいた大先輩がオフィスを訪ねていただきました。
先輩は、私が生まれた頃から自治会活動に関わっていただき、この地区の歴史や人脈を知り、語ることができる人です。
現在も尚、自治会の活動の後ろ楯となり、長年自治会長を続けちゃう人達のように、妙なチカラをひけらかすことなく、絶妙なポジションで、その他の地域活動の応援をしたり、今回来社いただいたように私たちのような小僧の話しにも耳を傾け、組織などとの橋渡しにもご尽力いただいております。
どんなに私がクソ忙しかろうとも、先輩とのパイプが重要だと考えれば、他の何をおいても時間は作ります。

時は、来年度自治会役員の選出時期。
自治会長以下、様々な部活の役員が各地区から推薦され、２月の下旬頃までにはそれぞれの来年度自治会役員が確定する見通しです。
一度役員を経験し、任期や諸事情をもって退任した私たちのように、役員経験者はそういった推薦を免れるようですが、どの地域でも例外なく、できるだけ役員になりたくない人達を説得し、推薦するには相当なご苦労があるようです。

「仕事が忙しいから・・・」

役員をやりたくない理由の定番です。
決してヒマを持て余した人ばかりが、役員を受けていただいている場合ばかりはないはずですが、役員になりたがらない人達は口々にそう言います。
自治会ばかりではなく、幼稚園の保護者会も、子ども会も、ＰＴＡも多くの役員さんで構成され、それぞれの役割を果たすことで、地域の歯車になってくれています。
今日も、静岡市ＰＴＡ連絡協議会による子ども達の善行表彰や、講演会に多くの役員さんが足を運び、盛大に開催されていて、私の友人たちも参加していますが、一方で、「仕事が忙しい」はずの人達は、家族を伴い、行楽地に向かう高速道路の渋滞の列に並んでいたりします。

こういう人達は地域の防災訓練にも出ませんし、決められた日以外にゴミの集積所に分別してないゴミを持ち込んだりするのかも知れません。
先日の手抜き除染もそうですが、なんだかヘンです。

チャンとやらない人達の方が文句を言ったり、体勢の意見になったりしてしまう風潮は、やっぱりヘンです。

１５００円もする「ナントカ御膳」なんて言うスゴイ名前のランチを食べながら、「消費税が上がっちゃうと困っちゃうわねぇ」と言い、食後のコーヒーまで発注しながら「子ども手当てもなくなっちゃって」と６８０円でコーヒー付きの日替わりランチを食べている私の隣の席で、乳飲み子をギャーギャー泣かせながら食事をしている人達もヘンです。

リーダー任せのクセに、協力もしないで勝手なことばっかり。。。
先輩は、自治会の役員の間でさえも行われている妙な権力争いを憂慮されていました。
口伝えとはいえ、長い歴史の中で作られてきたこの町の成り立ちをお聞かせいただける貴重な時間の最後には、この町を引き継いでいく若いチカラの育成は最優先課題だと付け加えます。
「アイツとアイツ。ソイツにソイツ・・・。奴らが死んだら、はるさん達の時代になる。もうしばらく時間がかかりそうだが、みんなと準備をしておくように・・・」とのお話でした。

私はともかく、間違いなく訪れる私たちの時代。
豪華なランチママたちや、ＰＴＡの会場から「帰りた～い」とメールしてくるママさんたちと共に守っていかなければならない町。
アトから批判する人達がいない町になったら、この町はどんな風に変わるのでしょうか。。。