2013年12月22日
妄想とオモイコミ

「どこ?」と場所を聞けば、私には心当たるものがあり、アンジーをクルマに乗せ、現場となった交差点で信号待ちをしていると、「そこよ!そこっ!」と指を指しながらブチ切れモード。
締め切っていたクルマの窓を開け、「こんな口笛だろ?」と聞けば「そうそう!」と言いつつ、外から漏れ聞こえる音に現実に気がつき、顔を真っ赤にして恥ずかしがります。

ヴグブ・・・だか、ンゴーだか変な声を出しながら助手席で恥ずかしがっていますが、アンジーは、視覚障害者の横断を促すための効果音を、自分に向けたイヤラシイ目と判断したばかりか、知らないオジサンを「変態風」とまで表現します。

ソコを通る度に、あまりにも残念なエピソードを思い出す、数年前の出来事です。
アンジーにとっては思い出したくない忌々しいエピソードなのですが、彼女の「引き」の強さはハンパありません。
3日ほど前にオフィスの窓は全部締め切られているはずなのに、外から一定の間隔で聞こえる音に気づきました。

私が知る限り「とぉりゃんせ」や「故郷の空」などの名曲もあるはずですが、数ある交差点の中で、ココに選ばれたメロディーは例の「カッコウ口笛コンビ」でした。
それもアンジーに「聞け!」とばかりにかなり派手に鳴っています。
「この音量のままでは夜も眠れない!」と心配しましたが、夜が近づくに連れ時間と共に段階的に音量は調整されるようです。
それでも、昨日までは聞こえなかったものは静まり返った深夜には私の耳にも届きます。

しかもオモシロくて残念なエピソード付きのメロディーなので一層目もさえます。
「まいったなぁ。。。」と思っていると、翌日には誰かが通報したのか、かなり控え目な音量に改善され、深夜も全く気にならなくなりました。
しかし、こんな近くに設置されたらアンジーを気にする回数も増え、ただでさえストレスだらけの私にとって苦痛にならなければいいのですが。。。

アンジーがお客さまのところに納品に行った時のこと。
商品を受け取ってもらうためだか、伝票にサインしてもらうだかで客先の事務所内で待たされていると、事務所に「ウンチャー!」と入ってくる人がいたらしいデス。
時はお昼直前で、両手で抱えたコンテナにはたくさんのお弁当が入っていました。
企業向けに配達するお弁当屋さんのようです。
次の瞬間、アンジーは耳を疑います。
「ンチャー!パパラッチで~す!」
「・・・パパラッチ?」

いろんな名前の業者があってもいいのですが、こともあろうにパパラッチとは・・・。
本人的にはかなり衝撃的だったらしく、「変だよねぇ」「そんな名前の弁当食べたくないよね」と散々いろんな人に話しまくったアトの私への報告は、尾ひれもハヒレもついてオモシロク拡大していました。
あたかもスゴイ発見をしたように熱く語るアンジーの話しを聞き終わり、おもむろに「パパランチじゃないのか?」と言うと、それまで「縫っちまうか!」と思うほどのマシンガントークはピタリと止まり、アノ交差点でのアンジーが蘇ります。

「ホームページも出してないちっちゃなインチキ弁当屋だ!」「変な名前だ!」「ヤヤコシイ!」と次々に失礼極まりないプロファイリングをしていくのですが、泳がせるのが私流です。
それでも終わらない妄想だか聞き間違いだかに「頑張って働くパパのためのランチで、パパランチってアッタカイ名前なんじゃないの?」と最後の支援をしてみますが、聞く耳を持たず「ありえねぇ~!」と決め込みます。

関係者の皆様、判明するまでの数週間、ご迷惑をお掛けいたしました。
Posted by Nori at 16:24│Comments(0)
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